この記事でわかること
- DAZNを個人契約のまま店舗で流すと違法になる理由
- 飲食店・スポーツバー・居酒屋それぞれの契約方法
- 「DAZN for Business」の料金相場と導入までの流れ
- DAZNを観られるお店を探す方法(Fansta)
DAZNをお店で流すのは違法になるの? 飲食店やスポーツバー、居酒屋でDAZNを流すにはどう契約すればいいの? 料金や導入までの流れも知りたい——。
本記事は、DAZN(ダゾーン)を店舗で合法的に流すための契約方法を、業種別・料金・導入手順まで徹底解説しています。
お店での試合観戦は、共に応援する仲間とともに味わう生の興奮が醍醐味です。しかし、お店で人気のスポーツイベントを放映するには、個人契約のDAZNをそのまま流すわけにはいかず、いくつかの法的なルールを押さえておく必要があります。
特に、DAZNのようなストリーミングサービスを商用目的で利用する際は、どのように契約すれば合法的に利用できるのか、多くの店舗経営者が頭を悩ませています。
はじめに:お店でDAZNを流すには「法人契約」が必須
飲食業界は日々進化しており、新規客の獲得とリピーターの確保のために、店舗経営者は常に新しい集客方法を模索しています。中でもスポーツバーや飲食店では、試合中継を通じてお客様を惹きつける手法が重宝されています。
ただし、ここで注意したいのが契約の種類です。普段スマホやテレビで視聴している個人向けのDAZNは、家庭内などの私的利用を前提としたサービスであり、そのまま店舗で流すことは規約違反かつ著作権法上のリスクを伴います。お店でDAZNを流すには、法人向けサービスである「DAZN for Business」との契約が必要になります。

WBCやワールドカップ、Jリーグの試合などをきっかけに来店動機を作り、試合の盛り上がりに合わせたドリンクや食事のプロモーションを行うことで、放映そのものを集客装置として活用している店舗も増えています。次の章から、まずは法的な注意点を押さえたうえで、業種別の契約方法を見ていきましょう。
DAZNを個人契約のまま店舗で流すと違法?著作権・放映権の基礎
スポーツバーやレストランでのスポーツイベント放映は、お客様を引きつけ、お店を盛り上げる効果的な方法です。しかし、DAZNなどの配信サービスを使用する際は、法的な側面を理解しておくことが欠かせません。
著作権法第38条1項と「公衆送信権」
著作権とは、創作物の作者がその作品に対して持つ一連の権利のことで、使用・複製・配布・公表などが含まれます。スポーツ中継の映像も著作物として保護の対象です。
一方、放映権はテレビやインターネットを通じて公に放送する権利を指し、DAZNのような配信事業者がスポーツリーグなどから取得し、加入者に提供しています。
商業施設でスポーツ中継を流す場合、原則として「公衆送信権」が必要になります。著作権法第38条1項では、営利を目的とせず、観客から料金も取らない場合に限り、許諾なく上演・演奏・上映できる旨が定められています。逆に言えば、営利目的の店舗での放映はこの例外規定の対象外となるため、別途許諾を得る、つまり法人向けの契約を結ぶ必要があるということです。DAZNでは「DAZN for Business」がこの許諾の役割を果たします。

違法に放映したらどうなるのか?
個人契約のDAZNを無断で店舗で流した場合、次のようなリスクが生じる可能性があります。
①損害賠償請求:放映権を持つ事業者から、無許可放映に対する損害賠償を請求されることがあります。
②法的措置:著作権侵害は刑事罰の対象になり得る行為です。事案によっては罰金や、より重い処分が科される可能性もあります。
③信用失墜:法的トラブルはお店の評判にも影響します。お客様は合法的な運営を前提に来店しているため、問題が発覚すれば信頼を損なう原因になります。
放映権の取得はコストを伴いますが、法的リスクを避けてビジネスを健全に維持するためには欠かせない投資と言えるでしょう。
Q. DAZNの法人契約問題は解消されたの?
以前は日本国内向けのDAZNは個人利用のみが前提で、商業施設での放映に対応した法人向けサービスが存在しない時期がありました。現在は「DAZN for Business」が提供されており、飲食店やスポーツバーでも正規の手続きを踏めば合法的にDAZNを放映できます。ただし、個人契約のDAZNアプリをそのまま店舗で使うことは引き続き認められていないため、必ず法人契約を結ぶ必要があります。
「DAZN for Business」って何?|飲食店・スポーツバー向け法人契約
「DAZN for Business」は、バーやレストラン、ホテル、スポーツクラブなどの商業施設向けに提供されているスポーツストリーミングサービスです。DAZNの独占配信コンテンツを店舗で合法的に上映できる、国内では数少ない選択肢となっています。
視聴できるコンテンツ
DAZN for Businessでは、Jリーグ(J1・J2・J3)、AFCチャンピオンズリーグ、国内プロ野球をはじめ、ラ・リーガやセリエA、リーグ・アンといった欧州サッカー、F1、テニス、バスケットボールなど、幅広いジャンルのスポーツがライブ・見逃し配信ともに視聴できます。日本代表戦やワールドカップなど、国際大会の独占配信が含まれる点も大きな特徴です。
対応業種
飲食店、スポーツバー、居酒屋といった店舗業態だけでなく、ホテル、インターネットカフェ、カラオケ店、ショッピングモール、スポーツジムなど、幅広い商業施設で導入が可能です。個人事業として営む小規模な店舗でも契約できます。
【業種別】DAZN for Businessの契約方法
業種によって店舗の規模や利用シーンは異なりますが、契約の基本的な流れ自体はどの業種でも共通しています。ここではそれぞれの業態で押さえておきたいポイントを整理します。

飲食店でDAZNを契約する場合
一般的な飲食店では、店内に設置するモニターやテレビの台数に関わらず、収容人数の規模に応じて契約プランが決まります。ランチ・ディナータイムにあわせて試合のスケジュールを告知することで、来店動機を作りやすいのが飲食店の強みです。
スポーツバーでDAZNを契約する場合
スポーツバーは、来店動機そのものが「試合を観ること」であるケースが多く、複数のモニターで異なる試合を同時に放映するなど、DAZN for Businessとの相性が良い業態です。特定チームのファンが集まる「公認応援バー」のような形で運営している店舗も見られます。
居酒屋でDAZNを契約する場合
居酒屋の場合も、飲食店向けプランと同様にDAZN for Businessの契約が必要です。テレビを置いて地上波放送をそのまま流すだけなら家庭用受信の範囲として扱われますが、DAZNの配信コンテンツを店内で流す場合は商用利用にあたるため、契約なしでの放映はできません。
試合のある日だけイベント的に放映する、という運用をしている居酒屋も多くあります。
DAZN for Businessの料金・導入の流れ
料金の目安
DAZN公式サイトの情報によると、飲食店向けのDAZN for Businessは年額15万円〜30万円(税抜)が目安です。収容人数最大20人までの小中規模の飲食店であれば、12カ月の年間契約で年額15万円となります。
この価格は、店内に設置するモニターやスクリーンの台数によって変動しない点も特徴です(1契約あたりモニター・スクリーン合計10台まで対応)。台数が多い店舗ほど割安に導入できる計算になります。
なお、視聴には対応するTVデバイスが最低1台必要です。DAZN for Businessは「Chromecast with Google TV 4K」および「Fire TV Stick 4K Max」での利用に最適化されています。
店舗の規模や業態によって正確な金額は変わるため、最終的な見積もりはDAZN指定の販売代理店、または公式サイトの問い合わせ窓口での確認が確実です。
導入までの流れ
- DAZN for Business公式サイトまたは指定代理店に問い合わせる
- 店舗の規模・収容人数・設置予定のモニター数などをもとに見積もりを確認する
- 契約内容に合意し、申し込み手続きを行う
- 対応デバイス(Chromecast with Google TV 4KまたはFire TV Stick 4K Max)を用意し、視聴環境を整える
- 契約開始後、店内でDAZNのライブ配信・見逃し配信が視聴可能になる
「DAZN for Business」のメリット・デメリット
メリット
集客効果の向上:大きな試合の日にはスポーツファンが集まり、店舗が活気づきます。豊富なライブ配信・見逃し配信・ハイライトコンテンツが、来店のきっかけになります。
顧客満足度の向上:快適な環境で好きなスポーツを観戦できることは、店舗選びの大きな動機になります。
ブランドイメージの向上:スポーツ中継を提供することで、スポーツ好きな顧客からの評価が高まりやすくなります。
複数モニターでの放映:店内の複数モニターで異なる試合を同時に放映することも可能です。
デメリット
ランニングコストが発生する:法人契約は個人契約より費用がかかり、年間契約が基本となるため初期の負担はゼロではありません。
運用管理の手間:試合スケジュールに合わせた営業計画やスタッフの準備など、運営側の手間が増えます。
視聴できるコンテンツに変動がある:契約期間中に配信権の関係で視聴できなくなる大会やリーグが出てくる可能性があります。最新の配信状況は公式サイトで随時確認することをおすすめします。
DAZNが見られるお店を探したい方へ|Fanstaの使い方
「自分の応援するチームの試合を、同じファンと一緒に観られるお店を探したい」というニーズに応えるのが、DAZN公認のお店探しサービス「Fansta」です。
Fanstaでは、地域や応援しているチームをもとに、DAZNを放映しているスポーツバーや飲食店を検索したり、お店を予約したりすることができます。アウェイゲームのように現地に行けない試合でも、同じチームを応援する仲間と一緒に観戦できる場所を見つけやすくなる点が魅力です。店舗側にとっても、Fansta経由での集客や宣伝につながるメリットがあります。
よくある質問(FAQ)
Q. DAZNを商用利用すると違法になりますか? A. 個人契約のDAZNを商業施設で放映することは規約違反であり、著作権法上のリスクも伴います。商用利用には必ず「DAZN for Business」の契約が必要です。
Q. 個人契約のままスポーツバーでDAZNを流すとどうなりますか? A. 契約解除や損害賠償請求の対象になるリスクがあります。お客様が少人数の小規模店舗であっても、営利目的である以上は法人契約が必要です。
Q. 事業計画書にDAZN導入費用はどう書けばいいですか? A. 固定費(年間契約料)として計上するのが一般的です。飲食店向けプランの目安は年額15万円〜30万円程度ですが、正確な金額は店舗規模に応じた見積もりをもとに反映することをおすすめします。
Q. DAZN for Businessはどんな業種で契約できますか? A. 飲食店、スポーツバー、居酒屋のほか、ホテル、インターネットカフェ、カラオケ店、ショッピングモールなど幅広い商業施設で契約可能です。個人経営の小規模店舗でも導入できます。
まとめ:DAZNで自分のお店を盛り上げよう
「DAZN for Business」を導入することで、お店はただの飲食店から、地域のスポーツファンが集まるコミュニティの中心へと変わっていきます。
- 新しい顧客層の開拓:大きな試合の日には新規顧客の来店が見込めます。
- 顧客体験の向上:多様なスポーツコンテンツが、お客様に特別な観戦体験を提供します。
- リピーターの増加:継続的なスポーツイベントの放映が、再来店のきっかけになります。
- 法的安全性の確保:正規の法人契約を結ぶことで、放映権を気にせず安心してスポーツ中継を楽しめます。
個人契約のままではお店でDAZNを流せないという点だけは押さえつつ、自店の業態に合った形で「DAZN for Business」の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

